EAGLYSのチャレンジ ~データをつなぐ社会価値~

目次

EAGLYSのアプローチ 〜なぜAIと秘密計算なのか?〜


EAGLYSはAIの会社?秘密計算の会社?


 よく質問されることに、EAGLYSはAIの会社?秘密計算の会社?というのがあります。

取り組んでいる技術領域はそうですが、本質的には違います。
やっていることは「データ活用によるビジネス変革を伴走者として描き、形にすること」です。
顧客と議論する時の視座はいつもそのレイヤーにおいています。
ビジネス変革(いわゆるDX)を描くだけでは一般的なコンサルと変わりませんし、形にする方法もいろいろありますが、なんでもありな受託開発では一般的なSIと変わりません。

 データ活用の仕組みを“描き、形にする”ためにわれわれが信じている重要なことは、「企業がスピーディにあらゆるデータにアクセスし、データを価値に変換できること」であり、逆説的ですが、そのための技術セット(武器)を有効に活かした仕組みを描くことが、形にする上で必要条件と考えています。

形にするための技術セット(武器)を、伴走しながら供給できることが弊社なりのアプローチです。その武器をEAGLYSは秘密計算とAI解析としています。それはなぜでしょうか?

データ活用側のスピード感に合った重要データアクセスを実現する際には、

  ・欲しい対象データを即座にクラウドや委託業者などの外部環境に持ち出しできるか?(安全性)
  ・活用データに含まれる個人情報・機密情報のリアルタイムな保護ができているか?(秘匿性)

は常に問われると思います。総じて、データ活用にとってはデータセキュリティが避けられない課題となります。
秘密計算は、多彩な機密・重要データを暗号化して集め、暗号化をほどかずに検索・集計・AI解析までできる技術で、まさにデータ活用に特化した攻めのセキュリティ技術です。

 そのデータ活用を具現化し、データをビジネス上の価値に変換するために、AI解析技術が必要です。
多量・多種なデータが収集され活用されるほど、その仕分け・加工・分析作業を人が都度ルール設定・作業するのがコストに見合わなくなります。

また、AIによる新たな価値として需要予測等の予測タスクを行う場合にも、その結果数値を説明する因子として多量・多種のデータがあってこそAIの正確性・信頼性が向上します。そのため、データセキュリティとAI解析は領域的にシナジーが強いこともあり、これらを活用したソリューション提供を行っています。

真のデータ活用にむけて、描くところから技術をもって形を具現化するまで一貫して提供できることが国内・グローバル含めても当社のユニークな強みとなっています。


EAGLYSのチャレンジ 〜取り組んでいる課題、解消した社会の姿〜

これまでやってきて見えてきた課題


 これまで、銀行間をまたいだ取引データ解析による不正検知・詐欺検知AIのアルゴリズム開発、小売・流通領域の複数リテールまたいだ受発注データ・POSデータの連携・分析など、分散化されたリアルインダストリーのデータをつなげ、解析・活用するプロジェクトを数多く実施してきました。

2021年に発表したJR東日本Suica・MaaS事業部様とのSuica等パーソナルデータを活用したビジネス創出の取り組みは、同様に生活者のリアル空間の移動・決済データをつなげデータ活用するプロジェクトです。日経新聞社や他メディアにも大きく取り上げていただき、話題になりました。
参考:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73463810R00C21A7TEC000/

 

 このような取り組みの中で思ったのは、データを活用して価値化するためには、異なる環境で管理される分散データをつなげること(データ連携)が必須になるということです。

また、そもそもデータ活用・AI解析によるデータの価値化まで至っているのは、実は非常に限られた領域・会社だけでした。オンラインコマース領域・SNS周辺のデジタル広告・Webマーケティング業務においては、各社にて目的・応用の明確化・事例化が進んでいます。

一方、リアルインダストリーにおいては、マーケティング領域含めて上記の領域では、実情としてデータ一元化・可視化がファーストステップであり、データ活用にはまだまだ課題が多いと感じました。

リアルインダストリーのデータ連携〜データ活用が進みにくい構造になっている背景として、管理主体が異なることに起因する3つの壁がありました。

  ・データが集められない壁(機密性・セキュリティが主な要因)
  ・データを集められても繋げられない壁(秘匿性・プライバシーが主な要因)
  ・そもそも連携・活用可能な形にデータが標準化・構造化されていない壁

1つ目、2つ目は秘密計算/プライバシー保護技術が解決できる課題です。

3つ目は、リアルインダストリーにありがちな課題で、各社で多種多様なフォーマットになっているデータを、仕分けし非構造を構造化して活用するのですが、AI活用がまさにフィットする内容と考えています。


なぜ秘密計算/プライバシー保護技術に賭けるのか?


 注力するテーマを決めるときは、3つの目を持つことが重要と思っています。いわゆる、虫の目(現場の状態を地に足をつけて見る)、魚の目(世の中の流れを読んで進む方向を決める)、鳥の目(周辺環境と自身を俯瞰しポジショニングする)です。

虫の目で見ると、上に書いたような取り組みから、実際にデータ活用の現場課題があり、その解決策としても秘密計算/プライバシー保護技術が有効です。

魚の目で見るときは、この領域は過去のセキュリティ技術のマーケットアダプションをみてもグローバル(特に米国)の動向を見るのが良いです。米国のトップ企業(IBM、Microsoft、Google、Intel等)は秘密計算の中でも準同型暗号への研究開発・PRに積極的であったり、2021年にはグローバル最大手の調査会社ガートナー社が戦略的テクノロジのトップ・トレンド技術*として秘密計算を取り上げたりと、今後発展する技術領域となり始めています。

鳥の目で見たときも、EAGLYSはグローバルの秘密計算ベンダー企業と対等に張り合えるように、特に事例創出ではグローバル首位のポジションを狙えるように、自社を位置づけて頑張っています。

魚の目・鳥の目で見たときのEAGLYSのポジショニングについては、また別ポストで触れようと思います。

*2020年11月12日 ガートナー、2021年の戦略的テクノロジのトップ・トレンドを発表
https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20201112


秘密計算が社会にもたらすインパクト


 OCR等によるデジタル化、IoT等のセンサーやクラウドの活用によって大量のデータが創出されるようになったり、各業界・企業での非競争領域・ノンコア業務の再定義と共有化(シェアリングエコノミーによるビジネスモデルの変化と周辺領域へのサービス展開)が拡がったりすることで、より業界・会社の業務プロセスの境界曖昧化・融合が進んでいきます。そのため、業界や会社をまたいだデータ連携〜AI分析・予測が今後はより重要になってくると考えています。

 これまでデータ連携は、社内部署内でのエクセル・システム連携による経理業務省力化やCRMとMAツールのデータ連携によるマーケ業務改善といった業務効率化が一般的でしたが、業界や会社をまたいだデータ連携は上記のようにこれから進展していく領域です。

 組織をまたいだデータ連携(データコラボレーション)ができるようになると、例えば、以下のような社会になるのではないかと思います。

病院をまたいで希少疾患のデータが一元化できるようになり、各病院では症例検索・診断の正確性が上がり、製薬会社では創薬研究への活用ができるようになる。
また患者にとっても、ゲノム情報や電子カルテ、健康診断結果が医療機関間で共有されることで、適切な診断・治療を場所に縛られず受けられるようになる。

 小売・流通領域で、卸・物流会社・リテールが受発注データの共有を行うことで、企業間をまたいだ共通の配送エリアに共同配送ができるようになったり、エリアの倉庫データが共有されることで在庫数量の最適分配ができるようになったりする。
また、小売のPOSデータを集計し、売れ行き実績や需要予測データとしてメーカー側に提供することにより、商品生産計画の数量への反映と食品ロスの削減を実現できる。

 銀行が機密な取引データを持ち出し合い、一元化・ビッグデータ解析できることで、一行では見えなかった新規の不正・詐欺パターンをAIが抽出し、その作成されたAIモデルを他行も不正検知フィルターとして活用できるようになる。
銀行各社が独自に点で守るではなく、面で守ることで、現在は検知が困難な新規の不正パターンを早期にフィルタリングできる。

このようなデータが連携される未来を実現するには、個人情報や機密性が高いデータの持ち出し・共有が大前提になります。特に小売・流通のような営業秘密を競合と共有という話になると、より厳しい制約になります。

個社から企業間に話が広がった世界では、このような前提・制約を取り除く必要がありますが、まさに秘密計算がそれを実現するコアな要素技術なのです。


EAGLYSが成し遂げたいこと


 これまでも、ノンコア業務や非競争領域についてはBPO(特定業務の外部委託)活用が進んできましたが、最近は業務が機能に細分化されることでソフトウェア化が低コストで実現できるようになり、SaaS活用(特定機能の外部委託)が進んでいます。データはより分散化され、SaaS利用者間でのデータのフォーマットは標準化されていきます。分散化が進むとデータ連携・解析の機能は当然求められますし、フォーマットの標準化が進むと、医療・製薬や金融等の例のように組織をまたいだデータ活用がしやすくなります。

そのため、外部環境変化の観点からも、データ連携による業務改善やビジネス変革が検討されるタイミングはまさにこれからで、今非常にホットな領域です。

 冒頭にEAGLYSが重要だと信じていることとして「企業がスピーディにあらゆるデータにアクセスし、データを価値に変換できること」「その実現のためにデータセキュリティ(秘密計算)とAI解析が必要な技術セット」という話をしましたが、各社内のデータ連携や企業や業界をこえたデータ連携が発生する機会は今後より多くなってくると考えています。

現在は人が運用の中でセキュリティやプライバシーを意識しながらデータ加工・目視確認することでデータガバナンスが成り立っていますが、今後多種多様なデータを連携し・活用する機会が増えれば、人手に依存したデータ保護はコスト面でもスピード面でも現実的にビジネスに合わなくなります。

 今後データ連携・活用が滞りなく活性化される未来のためにも、次の10年の当たり前となるセキュリティ・プライバシーbyデザインのデータ連携・活用インフラを開発し、それをパートナー企業様とコラボしながら展開していきたいと考えています。


 2021年は、データ連携・活用が喫緊に必要とされる業界をターゲッティングしながら、様々な業界での秘密計算の活用事例を創出する種まきフェーズでしたが、

今年2022年からは育てるフェーズへと成長を加速させていきます。
現在協業をしている大手パートナーとの共同事業を育てて、業界初のエポックメイキングな事例を次々に創出していきたいと考えています。


最後に


 EAGLYSのビジョンは「世の中に眠るデータをつなぐハブとなり、集合知で社会をアップデートする」ことです。

データは21世紀の石油と言われていますが、いろんな目的・応用先・仕組みがあって、価値を発揮します。石油がインフラに流通するように、各社に眠るデータを掘り起こしながら、データがビジネス・社会に還流する仕組みをリアルインダストリーで創っていきたいと考えています。

 グローバル首位を狙えるポジションで、次の10年のデータ活用時代のインフラ創り、大手企業との共同事業化にむけた事業開発や今までにないシステム基盤づくりを一緒にやっていきませんか?

これから成長フェーズに入る初期タイミングはめったにないと思うので、少しでも興味をもってくださった方、是非カジュアルにお話しましょう!

ご連絡をお待ちしております!


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